フエ 

「微睡む」と書いて「まどろむ」と読みます。 「キッチュでノスタルジー」フエの町はそんな雰囲気に包まれていました。ベトナム中部にあるフエの町。日本で例えると、田舎の地方都市のようなイメージでしょうか。ベトナムはホーチミンとハノイの主要都市が人口の6分の1を占めています。そんな都心部には若者が沢山いますが、フエのような田舎は人口が少なくご老人が多くいます。ホーチミンから飛行機でフエに入った私の目には、この田舎町がとてもノスタルジ 「ロマンチック」そんな気持ちで写真を撮りました。
「ロマンチック」そんな気持ちで写真を撮りました。フエの町を借りた自転車でぐるぐる回っていると、一つの扉に出会いました。それは旧正月の飾り物を作っているお宅だと思われます。玄関先に山盛り並べてある飾りを見て「わぁ、かわいい!この建物の中で作ってるのかな?」なんて扉の向こうで見知らぬ誰かが作ってるのを想像するとなんだかわくわくしました。
そして、その隣の入り口には「おお!玄関前に洗濯物だ!何人家族なのかな」と、どんどん想いがあふれ出したのです。その時ふっと想ったのです。「あらゆる入り口って内と外を繋ぐもの」なんだなと。他人には外からの景色しか見れないけれど、この扉の中に住む人たちの景色って無限でその人たちだけの景色である、と。それぞれにストーリーがあるのだ、と。現実だけど私にとっては現実じゃない。まさに微睡む中で感じた何かでした。
この町の色はピンクやらブルーやらイエローと色とりどり。 フランス植民地だったからでしょうか。ポップなカラーがとても可愛らしく印象的
畑のなかにポツンと存在していました。 日本で言う「蔵」でしょうか?
玄関に洗濯物が干してありました。 とても印象的なシーン
アンティークのような風合いの壁と洗濯物。
手前にはお墓がありました。 ベトナムでは火葬より土葬が多いそう。 ベトナムでは、「土葬」を行った後、数年経ってからお墓を掘り返して遺骨を洗う「洗骨葬」の文化があるようです。